チワワの椎間板ヘルニアとは？

はじめに

チワワの椎間板ヘルニアとは何か
どのような犬種に多いか
今回の記事で解説する内容

チワワの椎間板ヘルニアとは、脊椎の椎間板が変性し、神経を圧迫して起こる病気です。椎間板は脊椎の間にあり、柔軟性を保ちながら脊髄を保護する役割を果たしています。しかし、椎間板が変性するとその柔軟性が失われ、椎間板の内側から脊髄や神経が圧迫されることで、痛みや麻痺を引き起こすようになります。

チワワは小型犬の中でも特に椎間板ヘルニアにかかりやすい犬種です。その理由として、遺伝的要因や脊椎の老化、運動不足や肥満などが挙げられます。また、胴長であるため背骨への負担が大きく、椎間板の変性を引き起こしやすいとも言われています。

今回の記事では、チワワの椎間板ヘルニアについて詳しく解説していきます。

原因と症状

1-1. 椎間板ヘルニアの原因

チワワの椎間板ヘルニアの主な原因としては、遺伝的要因、脊椎の老化、運動不足や肥満が挙げられます。

まず、遺伝的要因についてですが、チワワの場合、胴長であるため背骨への負担が大きく、椎間板の変性を引き起こしやすいという特徴があります。そのため、遺伝的な要因により椎間板が変性する可能性が高くなります。

また、脊椎は年齢とともに老化していきます。そのため、チワワのような高齢犬では、脊椎の変性が進みやすく、椎間板ヘルニアを引き起こしやすくなると考えられます。

さらに、運動不足や肥満も椎間板ヘルニアの原因となります。運動不足により筋肉が衰え、脊椎を支える力が弱くなり、椎間板への負担が大きくなるためです。また、肥満により体重が増加し、背骨への負担が増えることで椎間板の変性を引き起こすことがあります。

1-2. 主な症状

チワワの椎間板ヘルニアの症状は、その場所や症状の程度によって異なりますが、主な症状としては以下のものが挙げられます。

背中や脚の痛み：椎間板ヘルニアが進行すると、背中や脚に痛みが現れることがあります。この痛みは時には激しく、動くことや触られることで激しくなることがあります。
立ち上がりや歩行が困難：椎間板ヘルニアが進行すると、脚の麻痺や弱さが現れ、立ち上がることや歩行が困難になることがあります。
麻痺や尿失禁：重症の場合、脊髄や神経が圧迫されることで麻痺や尿失禁が起こることがあります。

これらの症状が現れた場合は、すぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

治療法

1-1. 保守療法

チワワの椎間板ヘルニアの初期段階や軽度の場合は、保守療法が行われることがあります。具体的な治療法としては、抗炎症薬や鎮痛剤の投与、安静療法や低負荷の運動が挙げられます。

抗炎症薬や鎮痛剤は痛みを和らげるために使用されます。また、安静療法や低負荷の運動は椎間板への負担を軽減し、炎症を抑える効果があります。獣医師から指示された通りに治療を行うことで、椎間板ヘルニアの進行を抑えることができます。

1-2. 手術治療

重症の場合や保守療法が効果がなかった場合は、手術治療が行われることがあります。具体的な手術方法としては、椎間板摘出術やペースメーカーの挿入があります。

椎間板摘出術とは、椎間板を切除することで圧迫を解消する手術です。ペースメーカーの挿入は、脊髄に電気刺激を与えることで痛みを和らげるための手術です。

また、手術後はリハビリテーションが重要になります。リハビリテーションを行うことで、手術による負担を少なくし、早期に回復することができます。

まとめ

チワワの椎間板ヘルニアは、遺伝的要因や脊椎の老化、運動不足や肥満などが原因となり、背中や脚の痛みや麻痺を引き起こす病気です。初期段階や軽度の場合は保守療法が行われますが、重症の場合は手術治療が必要になることもあります。早期発見、早期治療が重要ですので、症状が現れた場合は早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。また、日頃から適度な運動や体重管理を行うことで、椎間板ヘルニアの予防にもつながります。